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CATEGORY : コラム

長周期地震動って何?

2024.05.14

長周期地震動って何?

営業推進部の西田です。突然ですが、「長周期地震動」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

東北地方太平洋沖地震(2011年3月11日)の際にもテレビなどで長周期地震動について解説されていましたし、2023年2月からは緊急地震速報に「長周期」予測も追加されたこともあり、既に長周期地震動についてご存知の方も多いとは思いますが、今回は改めてこの長周期地震動について気象庁の公式ホームページを参考にしながら説明しようと思います。

長周期地震動とは?

地震が起きると様々な「周期」を持つ揺れが発生します。この「周期」とは、地震の揺れが1往復するのにかかる時間です。通常、マグニチュードが大きい地震ほど地震の揺れが1往復するのにかかる時間が長くなります。見解により若干の違いはありますが、この1往復するのにかかる時間が約2秒以上である揺れは「長周期地震動」と言われるものとなります。

また、建物には「固有周期」と言われる揺れやすい周期があります。固有周期とは、その建物が一方へ揺れて反対側に戻って来るまでの時間です。概ね建物の背が高いほど固有周期は長くなります。(実際には建物の質量、剛性、構造により違いはあります。)

地震波の周期と建物の固有周期が一致すると共振して、建物の揺れが大きくなります。これはブランコに座って乗っている子どもの背中を押して揺らしてあげるシーンを想像すると理解しやすいと思います。十分に高い位置へ上がる位置まで引き付けてから、揺れるスピードに合わせて押してあげると少ない力で大きくブランコを揺らすことができます。これと同じで地震波の周期と建物の固有周期が一致したとき、思わぬ大きな揺れが建物を襲うことになります。

長周期地震動は高層建物と共振しやすい

先ほどの長周期地震動の説明に書きましたが、大きな地震ほど長周期地震動となりやすく、また高層建物は固有周期も長いため、長周期地震動は高層建物と共振しやすく、共振すると高層建物は長時間にわたり大きく揺れます。

また、長周期地震動は震源が浅い(地表面に近い)ほど発生しやすく、短い周期の波に比べて減衰しにくいこともあり、遠くまで伝わります。

東北地方太平洋沖地震では、東京の高層ビルが大きく揺れている映像がテレビに映し出されていましたが、震源から約700kmも離れた大阪市の高層ビルでも長周期地震動により大きく長くゆれることとなり、内装の破損やエレベーター停止による閉じ込め事故が発生したようです。

長周期地震動にも震度のような階級があります

「長周期地震動階級」と言われる指標があり、「階級1」から「階級4」までの区分があります。

出展 気象庁

参考映像

気象庁長周期地震動による高層ビルの揺れ方

長周期地震動速報がだされたときには

冒頭にも書きましたが、2023年2月から気象庁は長周期地震動による被害の可能性がある場合は緊急地震速報を発表することとなりました。(階級3以上)

長周期地震動の緊急地震速報が出されたときは、基本的には通常の地震への対応と同じく下記の行動をしましょう。

■高層マンションに住んでいる場合もですが、仕事などで高層ビルにいるさいに長周期地震動による揺れに遭遇する場合もあります。まずは安全な場所で身を守る行動をこころがけてください。慌てて逃げると、周囲からの落下物や家具や棚などの転倒に巻き込まれ、危険な場合があります。
■マンションなどの室内では、防災訓練であるように、頭を保護し、固定された丈夫な机の下など安全な場所に避難します。最近のガスコンロには地震の揺れにより自動的に消化したり、消し忘れ防止機能もあるため無理をしてまで火を消そうとせず、まずはご自身の身の安全を確保することを最優先します。
■その他、商業施設や職場などでエレベータに乗っているときは最寄りの階で停止させてすぐに降りる、施設の係員などからのアナウンスがある場合は慌てずにそれに従うようにします。

また少なくとも自宅や普段よく過ごす場所については、普段から地震発生のときにどのように行動するのかを決めておくことが大切です。

なお、長周期地震動に限らず地震に対する家具類の転倒・落下・移動による被害を防止する対策の例として下記などが挙げられます。

・家具類の転倒・落下・移動による被害を防止する対策の例
・寝る場所の近くにはできるだけ家具類を置かない。
・背の低い家具にする。
・キャスター付きの家具はキャスターロックで移動を防止する。
・棚に収納するときは重い物を下に。
・本棚などは本が落ちてこないよう落下防止バーを設置する。
・吊り下げ式の照明はワイヤーで固定する。

参考:東京消防庁「家具類の転倒・落下・移動防止対策ハンドブック

この記事のまとめ

  • 長周期地震動とは: 地震の揺れが1往復する時間が約2秒以上の揺れであり、高層建物と共振しやすい。
  • 共振の危険性: 長周期地震動が高層建物と共振すると、建物の揺れが大きくなり、長時間続くことがある。
  • 東北地方太平洋沖地震時の影響: 長周期地震動による揺れが東京や大阪の高層ビルに大きな影響を与えた。
  • 長周期地震動階級: 長周期地震動には階級1から階級4までの区分があり、震度のような指標が存在する。
  • 緊急地震速報: 2023年2月から長周期地震動の予測が緊急地震速報に追加され、高層建物での対応が重要。
  • 対策と行動: 高層マンションやビルにいる際の安全行動や、家具類の転倒・落下・移動防止対策が必要。

今回の記事では、「長周期地震動」について解説していきました。長周期地震動に対する理解と対策を深め、安全な住環境を整えるために、日頃からの準備や心構えを大切にしていきましょう。

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